MONTHLY COLUMNマンスリーコラム

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  • 月一回更新のマンスリーコラム「ヤマトピックス」
  • 2019.02
  • 行き場を失う「廃プラスチック」

2017年末に中国が廃プラスチックの輸入を全面的に禁止。あとを追うように東南アジアの国々も、受け入れの禁止や輸入制限をし始めました。これによって世界中で廃プラスチックが行き場を失い、右往左往している状態です。

そもそもなぜ中国は輸入を禁止したのでしょうか?これまで中国では、日本をはじめアメリカやヨーロッパ諸国から輸入した廃プラスチックから「ペレット」と呼ばれるプラスチックの粒を作り、それを原料として衣類や文房具を作ってきました。これには中国国内での原材料不足を補うことと、何より原油よりもはるかに安価で仕入れられるメリットがありました。しかし、中国に入ってくる廃プラスチックの中にはコンビニからでたお弁当のトレーやジュースのプラカップのように再利用する際に洗浄が必要となるものも多く、そのせいで環境汚染を招く結果となったのです。そして業を煮やした中国政府は、ついに輸入禁止を決めました。

現在、日本を含めた世界各国は大混乱のなかにあります。

しかし、日本国内では廃プラスチックごみを廃プラスチックとして輸出するのではなく先ほどの「ペレット」にして輸出する業者や、使用済みのPETボトルだけで新しいPETボトルを再生する技術など、着実にイノベーションの道を歩み始めています。

今月、弊社でも断腸の思いで廃プラスチックなどの処分費を値上げさせていただきました。これはこの先の未来に対する国民としての先行投資。自分の子や孫たちにゴミを押し付けない道を切り拓くための費用とご理解いただければ幸いです。

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